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気が付くとあの子を目で追ってました
私が中学3年の時の話です。
きっかけは何だっかか?覚えていないのですが、3年生になって隣のクラスのK君を好きになりました。
色白で背が高くて頭も良くて、バレーボール部の副キャプテンでした。
私といえば、どちらかというとヤンチャで勉強もできなくて・・・
いつもなら誰かを好きになったらすぐに告白しちゃうような積極的なタイプでした。
それがK君に対しては何もできず、いつも遠くから見ていました。
K君は真面目で優秀で、私は真逆で・・K君とは釣り合わないと思っていたのです。
例え気持ちを伝えたとしても、うまくいくはずはないと私自身が一番分かっていましたから。
それでもずっと大好きで、休み時間になると友達と2人で廊下に出て、廊下から隣のクラスのK君をいつも見つめていました。
K君の姿が見えない時は自転車置き場まで行って、K君の自転車があるかどうか?確認していました。
自転車がないと分かると悲しくて1日中落ち込んでいました。
放課後は体育館へ行ってバレーボールをするK君を見て喜んでいました。
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体育祭で初めての会話?
K君の誕生日・クリスマス・バレンタイン・・・気持ちを伝えようと思えばチャンスは何度もありました。
周りの友達はそういうチャンスを生かして彼氏ができた子もたくさんいました。
みんな楽しそうで幸せそうで・・羨ましかったです。
体育祭の時、私の通ってていた中学校ではクラスごとにチームが分かれるのです。
9クラスあったので、1~3組は赤・4~6組は白・7~9組は青。
体育祭の当日、白組の私とK君は席が近くになりました。
すごく近くにいても話なんてできないのですが
そばにいるというだけでうれしかったんです。
私が自分の出る競技に向かうため席を立った時、はちまきを落としてしまったんです。
そのはちまきを偶然K君が拾ってくれて
「これ、落としたよ・・」って。
嬉しくて恥ずかしくてパニックで・・
「あっ・・・」お礼もろくに言えませんでした。
後にも先にもK君と関わることができたのはその時だけです。
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もう二度と会えなくなるんだ。ついに決心!
2月になって、卒業が近づいてきました。
高校も離れてしまうことはわかっています。
K君と過ごせる時間は1カ月しか残っていません。
私は決心しました、卒業までに気持ちを伝えようと。
きっかけがほしくてマフラーを編みました。
やったことなんてなかったので時間がかかりました。
卒業までの時間、毎日毎日がドキドキでした。
どのタイミングで渡そうか?何て言葉をかけようか?
結局、卒業式までに伝える事はできませんでした。
もう、その日しかありません。
あの子の姿が遠く遠く・・ その時!
式も終わりみんな泣いています・・私は泣けませんでした。
それぞれが帰り出し、友達からは
「K君、帰っちゃうよ・・」と。
K君がクラスから出てきます。
でも私は動けません。
K君のうしろ姿がだんだん遠くなりその時始めて涙が出てきました。
その時。
友達が私から渡そうとしていたマフラーを奪いK君の後を追いかけていきました。
友達が渡してくれたんです。気持ちを伝えてくれたんです。
K君は
「ありがとうって伝えて・・」と言ってくれたそうです。
1年間の片思い・・
1度も話はできなかったけれど、私にとっては忘れられない思い出です。
何故なら、私の中でK君はかっこいいままだから・・
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