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憧れから尊敬・・恋心
もう10年も前の話。
私の高校は新設校の総合学科で進学コースは普通科高校と比べるとずっと少ない人数で勉強していた。
少ないからか非常に仲間意識が強く、クラス全員の雰囲気もずっと良かった。
私も比較的勉強ができるほうではあったが、クラスには飛びぬけて頭の良かった女の子がいた。
憧れから尊敬へ、更にはそれが恋心といつ繋がったかははっきりとは覚えていない。
気が付いたらその人のことが好きになっていた。
彼女とは席が近いこともあり、苦手科目は教えてもらっていたし得意科目は教えてあげる事もあった。
はたから見れば仲良さそうに見えてはいたと思う。
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それでも好きではいたが、付き合いたいとは最初は思っていなかった。
口下手で付き合った経験はゼロであったし、地元に残りたい私。
そして、東京の大学を先行している彼女では最初から遠距離恋愛になる。
更には結局AO入試で早々と大学を決めてしまった私は勉強することをやめてしまっていた。
相手や他のクラスメイト達の士気を下げてしまうような行為はやめようと心に誓っていた。
センター試験前には私はほとんど授業には参加せず、クラスには顔を出していなかった。
彼女からのメール
そんな時に好きな人から一通のメールが。
「たまにはクラスに顔を出してください」
たったそれだけが書かれていたがすごく浮かれた事を覚えている。
久しぶりにクラス向かうと皆がいつもと変わらずに話をしてくれた。
あの一通のメールがなければおそらく顔を出さずに卒業式も出席することはなかったと思う。
無事、クラスメイト全員の進路もほぼ決まっており、卒業式の日を迎えた。
部活の仲間やクラスメイトと談笑をしていると大事なものを忘れたことに気が付き、一人クラスへ戻ることに。
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卒業式あと。誰もいない教室で
静かなクラスに入り、忘れ物をとって戻ろうとすると・・
ドアが開いて彼女が入ってきた。
会うとは思っていなかったのでだいぶ驚いた顔をしていたと思う。
これで会うのも最後かもしれない。
そう思うと会話もぎこちなく何を話したかはあまり覚えていない。
少し会話をして途切れた時、私は何も考えず
「気が付いたら好きになっていました、もし良ければ」
と続けようとしたとき相手の顔には涙が。
「もっと早く言ってくれれば」
とだけ言って相手は走り去った。
フラれた事実よりも相手の言葉の意味が理解できずに、茫然としていた。
奥手な私の初告白は残念な結果に。
予想外な展開
それでも伝えられずいるよりは相手にしっかりと思いを伝えたので悔いはない。
と、言うのも今結婚した相手はこのフラれた人。
同窓会で会ってお互いの職場が近いことが判明し、距離が急に縮まって付き合うことになりそのままゴールイン。
その時の話は恥ずかしくお互いすることはないがいい思い出になっている。
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